Q1. 定期修繕改修工事はどのような建築にも必要ですか? | |
A. | 何か発生してから、それに対応するより、定期的な修繕計画を立てながら個別の事案に対応する方が、建物の寿命を長くすることが出来ます。 個別の工事を単発で発注するより、まとめて発注する方がスケールメリットがあり費用を抑える効果があります。足場を架けることは、かなりの負担になりますので、足場を架ける時に工事を集中させることも建物維持費の縮減につながります。 また、定期的な修繕は突発的な事故を最小限にすることができます。 |
Q2. 設計と施工を分離発注するのは特殊な発注方法? | |
A. | 特殊な発注方法ではありません。公共工事でも行われている、競争入札を実施し、工事を監理者にチェックさせるにはその方法しかありません。 むしろ、調査した会社が独自で修繕、自主検査、自主集計で清算が行われることは避けるべきと思います。 |
Q3. 設計と施工を分離発注すれば、修繕の品質が高まる? | |
A. | 専門家(第三者)に工事等をチェックされることによって、工事会社が行う調査内容、修繕工事内容、数量計算等いずれの仕事の品質も随分変わってきます。 また、検査は、工事会社が行う調査の後に数回、修繕工事が終わり仕上げによって修繕内容が隠れてしまう前に数回、さらに修繕数量計算の精査など、工事上のミスをリカバーする効果があり、修繕工事に対する信頼性が高まります。 |
Q4. 定期修繕改修工事にどうして設計が必要? | |
A. | 建物によって、不具合の程度に違いがあります。調査することによって、それが判りますので、どのように修繕するか仕様書を作成したり、図面を作成します。そして、修繕数量から修繕費を計算します。その業務が改修設計です。 (ここまでは、改修工事会社に一式発注しても同様の手順となります) 仕様書と図面と数量表ができてはじめて同一の条件で複数の修繕会社に競争見積もりを依頼することができます。 設計監理料が別途必要になりますが、それ以上に工事のコスト縮減効果の方が大きいと考えています。 |
Q5. 設計せずに工事会社の数社に直接 競争見積すればコスト縮減が見込めるのでは? | |
A. | 見積もり条件が各社バラバラなので、競争見積もりになりません。金額の順番は決まりますが、同一の条件ではないので、どれが安いか判りません。詳しい内訳が有れば、比較ができないこともありませんが、専門的な知識が必要で、正しい比較をするためには結局第三者に依頼が必要になります。後に、ある見積もり項目がA社には入っていたがB社には入っていなかった・・・など、契約後に問題になることがあります。 |
Q6. 契約の修繕数量は工事後に変わるのですか? | |
A. | 工事が始まると、足場を建物全体に架けて、全体の調査を実施して、不具合箇所を修繕します。そして、その修繕した数量で清算することになります。 そのために、その内容をチェックする第三者が必要と考えます。 |
Q7. 修繕改修方法はどのように決めるのですか? | |
A. | ひび割れ、モルタル浮き、塗装劣化、鉄筋の爆裂など、それぞれについて、 不具合の進み具合に応じて補修方法があります。 公共工事では公共建築改修工事標準仕様書(国土交通省)を使用していますが、新しい工法が開発されており、民間の工事では発注者にその工法を薦めることが多いです。 |